コンプレックスに気付く tres
続きです。
「望んだように愛されたい」という言葉が浮かんできた時に、これは父親からもっと安心して愛されたかったいう気持ちなんだろうと、自分ではそう感じられなかったのは何故か?それは自身の容姿に対するコンプレックスの根深さに行き当たる。
父親はあたしのことを愛していてくれたか否か、間違いなく愛していてくれた。それを知っているにも拘らず、そこに安心感を感じられ無かった。
あたしの父親は、割と人の容姿にケチつける人なのだ。芸能人はもとより母親の友人、もちろん母親に対してもあたしに対しても。ただ自身の容姿を貶されることより他人の容姿を貶す父親をどうしても好きになれなかった。
幼い頃のあたしは「この人はあたしが血の繋がった娘だから優しくしているけど、もしあたしが他人だったとしたらこの人に優しくしてもらえない」と結構強烈に感じていて、男性としてとても信頼できなかったのだ。
続く