親を不幸にするために生まれた子供はいない
今日のブログの題名は、あたしが大好きな作家の宮本輝さんの【海辺の扉】という作品で語られる一文です。
本のあらすじをざっくり書くと、主人公の男性はある時しつけのために食事中駄々をこねた赤ちゃんを軽く叩いたことで赤ちゃんが椅子から落ちてしまい死亡させてしまう。そこから奥さんともうまくいかず別れてしまい、罪悪感を抱えたまま色んなしがらみを逃れるようにギリシャに渡り別の女性と暮らす。
日本に戻りお寿司屋の大将をやっている友人の紹介で友人の元教師だった方と出会う。そしてその元教師の方が障害のある子供を育てた過去がある。教師の方が主人公に言った一言だ。
この本を読んだのは自分が高校生か大学生の頃だったかと思う。
当時読みながら号泣した記憶がある。未だにこの一文を読むだけでちょっと涙ぐむことがある( °̥̥̥̥̥̥̥̥˟°̥̥̥̥̥̥̥̥ )
涙の理由はどこかで「こんな自分でごめんなさい」という気持ちが根底にあって、それが許されるような気がするからだろうか。若しくは自分の存在が両親にとって幸せを感じる存在だったら救われる気がするのかもしれない。 うまくは言えないけれど、なんだかそれはとても大きな真実のような気がするのです。